ツボは東洋医学で経穴(けいけつ)と呼ばれています
WHOで世界的に認定されている経穴の数は361個!
耳や足裏など全身には約700個の経穴があると言われています。
さて、ツボ=経穴とはいったい何でしょう!
経穴は全身を巡る「経絡(けいらく)」に沿って全身に点在しており、気血の流れる経絡の出入り口のようなものです。
経絡は内臓など身体内部にも通っており、経穴は体表に表れる身体全体の大切な反応点になります。そのため経穴は身体のどこに不調があるのかを探るチェックポイントのような役割でもあるのです。
それではここで、不調な時に有効なツボをご紹介しましょう。
肩こりなど肩が辛い時
肩井(けんせい)
場所:首の付け根と肩先を結ぶ中央
押し方:中指を中心とした3本の指の腹をゆっくりと皮膚にあて押します。
腰痛など腰が痛い時
大腸兪(だいちょうゆ)
場所:後ろの骨盤の上のラインを結んだ線の高さで、背骨の中央より指2本分外側
押し方:両手を腰に当てて、親指の腹でゆっくり押します。
目の疲れ
晴明(せいめい)
場所:目頭の内側で、やや上のくぼんだ部分
押し方:目を閉じて、指の腹でつまむように軽く押します。目の近くなの爪で目を傷つけないように気を付けてください。
このように、ツボはみなさんが不調に感じた時に自然と触れているところだったりします。
肩が辛い時首を傾けて肩井を触っていますよね!
腰が辛い時は大腸兪に親指を当て押していませんか?
パソコンやスマホで目が疲れた時は目頭をギューッとつまんでいると思います。
こうやって自分で自分を治療していることが分かります。
足や腕でも「辛いな、痛いな」と感じた時、自然と手が伸びるようなところがツボだったりするのです。
もし辛い場所がある時は、気持ちが良いと感じるところを優しくなでたり、押してみると良いでしょう。
逆に「なぜここなの?」と思うような不思議な場所にあるツボもあるんですよ!
そんなちょっと不思議な有名なツボをご紹介します。
万能のツボ
合谷(合谷)
場所:手の甲側、親指と人差し指の間で人差し指の骨ぎわの部分
押し方:反対の手で手の甲を包み込むように持ち、親指の腹で人差し指の骨に向かい押します。
合谷は万能のツボと言われ頭痛・歯痛・肩こり・のどの痛み・ストレス・疲れ目など様々な症状に有効です。
合谷は経絡の陽明大腸経の一つで、この経絡は人差し指の先から始まりのどや歯にも通っているため、風邪の引き始めののどの痛みや歯痛にも効くのです。
一見「どうしてここなの?」と思われるツボにもれっきとした理由があり、今の医学の進歩で少しずつ解明されています。
このように遠く離れた場所に効くツボも使って進めていく治療が鍼灸治療です。興味深いと思いませんか?